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葛井信行プロは三重テレビ放送が厳正なる審査をした登録専門家です

生産性と生産効率

葛井信行

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テーマ:その他

日本は長らく「生産性が低い」と指摘され、生産性向上は国や企業にとって大きな課題とされてきました。では、そもそも「生産性」とは何を意味するのでしょうか。

生産性

生産性とは、インプットとアウトプットの比で、投入した資源(コスト)に対する出来高の比、どれだけ付加価値を生み出せたのかということです。一言で言えば、どれだけ儲けたかということになります。

生産効率

よく似た言葉に、「生産効率」があります。
生産効率とは、どれだけ少ない人数と時間で多く生産できたかです。そして効率向上は、ムリ、ムダ、ムラをいかに減らすかが主な検討事項となります。生産効率を上げることは、生産性を上げるための一つの方法ですが、すべてではありません。そこには付加価値という概念が含まれていないのです。

実例

以前私が勤めていた会社で、利益を上げるために生産性向上の取り組みを続けましたが、うまくいきませんでした。人と設備の稼働率を上げ、製造方法を工夫し、コストダウンにも取り組みました。時間当たりの生産数は増え、生産リードタイムも短縮されたのですが、思ったように利益は向上しませんでした。生産効率は向上したが、生産性は上がらず利益に結び付かなかったのです。
今考えれば、製品を安く売り過ぎていたのか、それとも高く売ることができる(=付加価値の高い)製品を作れなかったのかのどちらか、あるいはその両方だったのではないかと思います。

生産性向上

生産性向上とは、限られたコストや労力で、より大きな付加価値を生み出すことにほかなりません。安価な製品を大量に販売するよりも、少量であっても高付加価値の商品を高く提供できれば、生産性はむしろ高まります。大切なのは“量”ではなく、“どのように価値を生み出すか”という視点なのです。

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葛井信行
専門家

葛井信行(電気技術コンサルタント)

オフィスKZI

ファクスのメンテナンスやセキュリティー機器、エンクロージャーなどの設計業務に45年従事。培った電気技術の知見を研修やコンサルティングで中小企業や個人事業主に還元し、社員教育や新規事業立ち上げを支援する

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