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好きなことを仕事にするということ
本当に自分の「好きなこと」を仕事にしている人は、意外と少ないのではないでしょうか。プロスポーツの選手のように、職業そのものが好きな対象と直結しているケースはありますが、一般の人の多くは、何らかの妥協をしながら仕事を選び、続けています。
その中で、好きなことを仕事にしている人、あるいは仕事自体を好きになれる人は、とても幸福だといえます。ただし、「仕事が好き」であることと、「趣味が仕事になっている」ことは同じではありません。両者には大きな違いがあります。
設計は趣味と両立しない
設計の世界にも同じことがいえます。「設計という仕事が好きな人」と「設計を趣味で楽しむ人」は別物です。そして両者が生み出す設計の成果も、明確に異なります。
趣味の設計では、自分のやりたいことや満足感が最優先されがちです。その結果、使い勝手やコストといった要素は後回しになることが少なくありません。
設計に求められる視点
一方、設計を仕事とする場合には、必ず最終ユーザの立場に立ち、使用目的や操作性を考慮しなければなりません。さらに、コスト面を無視することもできません。顧客の満足と企業の利益、つまり「社会に通用する製品」として成立するかどうかが、設計の成否を決めるのです。
趣味と仕事の決定的な差
設計を仕事として行えば、その先にいるのは顧客であり、利益を生み出すコストです。ところが趣味としての設計では、設計者自身の満足が最優先になります。製品としての価値を比較したとき、どちらが社会的に意味を持つかは明らかです。
だからこそ――「趣味で設計はできない」と言えるのです。



