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葛井信行プロは三重テレビ放送が厳正なる審査をした登録専門家です

マスト(Must)は何か

葛井信行

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テーマ:技術、設計、業務

設計製造依頼があり、その要求仕様書が来たとします。
その際、必要なことは何でしょう?

Ⅰ.まずは読む

まずは、読むことです。斜め読みせず、一言一句隅から隅まで丁寧に読み返しましょう。

Ⅱ.自分なりにまとめる

そして、その内容を自分なりにまとめます。
  ① どうゆう目的で使われるのか。
  ② どのように使われるのか。
  ③ どのような環境で使われるのか。
  ④ 新しい技術が使われているのか。それとも既存の技術で成り立っているのか。
  ⑤ 耐用年数はどれだけを想定されているのか。
  ⑥ いつ必要なのか。
  ⑦ どれだけ必要なのか。
等々についてです。

Ⅲ.精査し問題点を抽出する

要求された仕様の条件をまとめ、矛盾がないか、出来る内容なのかをまとめます。仕様の精査をするのですが、この時点でいくつかの問題が見つかることが多くあります。
  ① 要求された仕様に矛盾点はないか、理論的に成り立つのか。
  ② 実際に作れるのか。自社の能力を超えていないか。
    (設計能力、製造能力 / 人員、スキル、設備 等)

Ⅳ.依頼先に確認する

見つかった問題点を依頼先に確認します。この時、必ず確認しておくべきなのが次の2点です。
  ① 「マスト絶対に必要な条件)は何か。
  ② 各項目の優先順位は何か。
要求された仕様を全て満足させることはできない、または論理的にできないこともあるでしょう。さらに、自社の技術や設備ではできない、コストや納期的に難しい等といったこともあり得ます。

となれば、何を取り、何を捨てるか、という取捨選択が必要になります。依頼先に、マストの条件を確認するのは当然として、使用目的や使用方法も知っておく必要があります。そうでないと、過剰品質またはその逆にもなりかねなません。

Ⅴ.可能な仕様をまとめ、依頼先の承認を得る

取捨選択した内容を元に可能な仕様をまとめ、依頼先の承認を得ます。

Ⅵ.経営判断が必要な場合

設計や製造をするために、人員や設備を増やす必要がある場合などは、依頼を受けるか否かを含めて、経営判断が必要になります。

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専門家

葛井信行(電気技術コンサルタント)

オフィスKZI

ファクスのメンテナンスやセキュリティー機器、エンクロージャーなどの設計業務に45年従事。培った電気技術の知見を研修やコンサルティングで中小企業や個人事業主に還元し、社員教育や新規事業立ち上げを支援する

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