高性能な風量測定器を活用した各種システム開発のプロ
秋山清三郎
Mybestpro Interview
高性能な風量測定器を活用した各種システム開発のプロ
秋山清三郎
#chapter1
大手粉体機器メーカーの技術者として、長年最先端の開発に携わってきた秋山清三郎さんが、オーメータテクノを立ち上げたのは2012年のこと。同社退職後、何社かで技術顧問を務める中で、従来型風量測定器の弱点を抜本的に解消できる高性能風量測定器の設計に着想を得たからだそうです。
「私が長年関わってきた粉体システムには、粉砕・分級・空気輸送・乾燥・集塵など、空気の流れを利用した輸送システムが数多くあります。その際、風量測定が重要な役割を果たすのですが、従来は風速を測定して、それに配管の断面積を掛けて風量を算出するものでした。しかし、空気の流れは偏ったり、ねじれたり、旋回したりと、常に安定しているわけではありません。位置や角度によっての差異も大きく、およそ正確な数値とは言えませんでした」
正確な風量が算出できないと、粉が詰まる、製品が規格から外れる、輸送速度が遅くなるなど、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。秋山さんはオリフィスを用い、ダイレクトに風量が測定できる風量測定器オーメータの開発に成功しました。
「オリフィスを用いて風量を直接測定するオーメータは、空気の偏った流れや旋回流に対しても安定的に精度の高い測定値が得られます。加えて、各種の鋼管、ステンレス管、サニタリー管、スパイラル管など、あらゆる配管に適応できるので、さまざまな空気を用いたシステムに導入が可能です」と秋山さんは話します。
#chapter2
空気圧で荷上げをするジェットパック(粒粉体専用運搬車)の荷上げ時間を大幅に短縮、粉砕システムに組み込むことで品質の安定化を促進させるなど、多彩なシステムに導入が可能なオーメータ。秋山さんはそれぞれの用途や仕様に合わせたオーダーメイドの設計を行っています。
「ある大手鉄鋼メーカーが、溶けた鉄鋼を高温のまま輸送するため、保温材を移動する溶鋼鍋の表面に均一に散布するシステム開発を募っていました。いろんな会社に打診したものの、できるところがなくて困っていると、別のお客さまから紹介していただきました」。難易度の高いこの案件も、粉体機器開発の豊富な経験とオーメータによって、見事に実現させた秋山さん。成功の秘訣はとにかく“考える”ことだといいます。
「技術者としていちばん大切なのは、“常に考える”ことです。誰もできなかったこと、今までなかったこと、新しい提案をするためには、考えて、考えて、答えを導き出す。これに尽きるといっても過言ではありません。お客さまの要望、現状のシステムや仕様を丁寧にヒアリングして、提示された問題を解決するだけに留まらず、さらなる効率化や性能アップにつながる提案を心がけています」
オーメータのメリットは技術的な有用性に加えて、コスト面でも魅力的だと秋山さんは提言します。「オーメータならば必要最低限の導入で正確な風量が測れるうえ、オーダーメイド設計で無駄がいっさいありません」
顧客の声を直接聞き、直取引するオーメータテクノの場合、不用なコストや手間もカットできます。性能がよく、オーダーメイド設計、なおかつコストも安いと、満足度の高い仕事ぶりに、「紹介による案件がほとんど」という事実にも納得できます。
#chapter3
秋山さんは2018年に風量制御装置オーエムコントローラーを開発しました。これはオーメータと組み合わせることで、システムを流れる風量を設定値になるよう自動制御できる装置。通常のシステムに簡単に組み込み可能なうえ、風量を思いのまま制御することができるようになり、オーメータの活用の幅がさらに広がりました。
「2種類の粉体を大型ミキサーによる撹拌装置の採用を計画していた大手加工会社からの依頼で、撹拌工程自体をオーメータとオーエムコントローラーを組み込んだ空気輸送による混合システムに変えたところ、作業の効率化はもとより、製品の性能アップや環境面での改善につながり、非常に喜んでいただけました」と顔をほころばせる秋山さん。
空気輸送システムについて、生産効率があがらない、粉が度々詰まってしまう、品質が安定しないなど、悩みを抱えておられる企業担当者は、一度、秋山さんに相談されてみてはいかがでしょう。きっと、真摯な対応と豊富な実績に裏付けられた技術力で、目からウロコの提案をしてくれるはずです。
(取材年月:2020年7月)
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高性能な風量測定器を活用した各種システム開発のプロ
秋山清三郎プロ
システムの開発設計
オーメータテクノ
長考を重ねた風量測定のあり方をもとに、あらゆる配管に適応できる高性能風量測定器、オーメータを開発。オーダーメイド設計でどんなシステムにも導入できるオーメータにより空気を用いた各種システムの問題を解決。
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