借金が返せなくなりそうなとき、どうすればいい?
令和最初の夏は本当に暑いですね。
体調にはくれぐれも気をつけたいですね。
私もなるべく外出を控えるようにしています。
さて、今回のコラムは、
「交通事故後、症状固定の判断に『納得できない!』場合」
というテーマで書いていきたいと思います。
交通事故で負傷した場合、
完治に向け、治療を続けていくことになります。
そして、いつかは、
「治った(治癒した)」
又は
「これ以上治療を続けても治らない(改善の見込みがない)」
状態になります。
この状態のことを「症状固定」、
症状固定になった日のことを「症状固定日」といいます。
判例上、原則として
事故日から症状固定日までの治療費、通院交通費などが損害として認められ
また、事故日から症状固定日までの日数を元に入通院慰謝料が決まることに
なります。
他方、症状固定日以降の治療費は、原則として損害と認められません。
もう治らなくなってしまったので、治療の必要がなくなるからです。
では、この「症状固定日」は、どのようにして決まるのでしょうか。
良くあるケースとして、
加害者側の保険会社の担当者が
「そろそろ症状固定だと思いますので、○月○日を症状固定日にします。
治療費の支払を打ち切ります」
と被害者の方に言われる場合があります。
しかし、保険会社の担当者が、
症状固定かどうか、症状固定日はいつかを
決める権限はありません。
あくまで、保険会社の見解を、被害者の方に伝えているだけです。
最終的には、症状固定の有無、および症状固定日については
訴訟手続において、裁判官が決定し、判決で示します。
(「医師」ではなく「裁判官」です)
もっとも、裁判は「証拠」により決まりますので、
症状固定に関する医師の診断書や意見書が証拠として提出されれば、
その医師の診断・意見内容はかなり尊重されます。
他方、交渉において解決していく場合は
症状固定日は「当事者の合意」で
決めていくことになります。
繰り返しになりますが、症状固定日は、
加害者側の保険会社が一方的に決めるものではございません。
「双方の合意」で決めていくのです。
ですので、被害者の方が、
交通事故後、保険会社の症状固定の判断に『納得できない!』
と思われた場合
保険会社との間で、症状固定日の合意を行わず、
治療を継続する方法を取ることもできます。
そして、この方法を、強くお勧めいたします。
医師が治療の必要があると判断している場合は、
できるだけ体を治すことを優先すべきだからです。
(また、症状固定日は、後になればなるほど、
経済的には有利だからです)
もっとも、保険会社が治療費の支払を打ち切った場合は
一旦は、自費又は健康保険を用いて、通院することにならざるを得ません。
(この場合、後日、確定した症状固定日までの治療費が支払われることになります。)
ですので、状況によっては、保険会社の症状固定の判断を
受け入れざるを得ない場合もあるのです。
このあたりは、ケース・バイ・ケースの判断にならざるを得ません。
「交通事故後、症状固定の判断に『納得できない!』」
そう思われた方は、是非、弁護士に相談することをお勧めします。
特に弁護士費用特約に加入されている方は、
症状固定日を巡る保険会社の担当者との交渉についても
費用負担なく、弁護士に依頼して任せることができます。
精神的な負担はかなり減少されますので、お勧めしております。