今週の小次郎
P+Dブックス。福永武彦。
福中武彦はたまに無性に読みたくなる作家である。
廃市は、福永武彦の息子である池澤夏樹氏が個人編集した日本文学全集17巻に収録されているので、一度読んだことがあったのだが、月日が経つと詳細を忘れてしまうため、再度読もうとずいぶん前にこれを買っていた。
無性に読みたくなったので、少しずつ読んだ。
いくつか簡単に説明しておく。
廃市
退廃的に雰囲気を漂わせる田舎町に卒論を書くために逗留することになったA。Aが心惹かれる姉妹。その姉妹と姉の夫との三角関係にAは巻き込まれる。映画化もされた作品であり、このような青春時代の甘い追憶は、自分には全くないものだが、心が惹かれる作品である。数ある短編の中でも上位にランクインすることは間違いがない(人によってはナンバーワンだろう)。
樹
全く売れない芸術家の懊悩を描いた作品で、妻との関係は著者の実体験に基づいているように思われる。あまり書くとネタバレになるので、この程度としておく。
珠玉の作品集に興味がある方はどうぞ。


