中隆志

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 弁護士がメンタルをやられて事件放置をしたり、依頼者からの連絡が取れないということで、懲戒をされる例が散見される。
 メンタルは誰でもやられてしまう可能性があるため、そうならないようにする工夫も必要である。

 私が気をつけていることの1つは「離」ということである。
 これは、吉川英治先生が書いた新書太閤記の中で出てきた言葉であり、豊臣秀吉が今ある問題から離れることですべてのストレスから自分を解放するというような意味合いで書かれていた(何せ読んだのが、かなり前なので、多少ニュアンスの違い等あると思うがその点はご容赦いただきたい)。場面としては、小牧長久手の戦いが膠着状態に陥った時に戦線から離れていったんそのことを頭の中から離してしまうというようなことであった。

 弁護士も、常時事件のことを考えていると頭も身体も保たないので、仕事から離れるという意識を持つことが大事である。
 私は、事務所を出たら、予定は手帳に書いてあるため、仕事のことはすっからかんに忘れるように心がけてきて、今では行きの電車の中で手帳を見て、「今日はこんな予定やったんか」と思うのが通常である(現場に行く時や、朝が早い時はさすがに前日気をつけている)。
 土日に仕事をすることもあるが、それが終わったら、仕事から「離れる」のである。
 意識的にこういう切り替えができると、メンタルに取ってもよいと思う。

 離という概念を意識してはどうだろうか。

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