考えて、考えて、考える。
弁護士の仕事は地道な作業の繰り返しである。
交通事故の訴訟だと、カルテを丹念に読み込んで、分析して、裁判官に見てもらいたいことと、カルテから何が言えるのかを準備書面で整理しないといけない。高次脳機能障害の事件だと、入院やリハビリが長期となることも多いから、場合によればカルテだけで1500頁となる場合もある。高次脳機能障害の後遺症はあるが、ここまで復帰するのにこれだけの努力をご本人とご家族がしたことを裁判官に分かってもらうことも大事だと思って地道に作業をする。
医療過誤の訴訟では、いくつもの医療文献を読んで、こちらが立てた過失についての過失を立証するためのものがないかを探す。読み込んだ結果、全く使えない文献もあるが、これまた読んでみないことには分からないので、地道な時間が準備書面として結実するその裏にある。
裁判例の分析も、網をかけて読み込むのだが、これも医療文献同様に事案とずれていて、使えないものもあるが、これまたやむを得ない。
離婚事件で、LINEの中に不貞の証拠等等があるため、年末年始は1万頁を超えるLINEをずっと読み込んで、該当箇所をエクセルに貼り付けたりする作業をしていた。他の事件でも、依頼者がモラハラをしていたと主張されたが、逆にうちの依頼者がモラハラをされていた証拠として膨大なLINEの分析をしてエクセルで分析して出したところ、相手方のその主張はなかったことのようにされたこともあった。
このように、弁護士の仕事は膨大な地道な作業がその裏にあり、時間の束を重ねて結実したものが訴状であり準備書面である。
こういうコツコツした作業ができない人は、弁護士に向いていないのである。



