LAC新基準
新潮文庫。堀江俊幸。
雪沼という架空の場所で生活する人々の日常を描いた作品。
登場する人物が全て誠実で、悪意がないということが分かる。
ボウリング場を閉めるその日に、トイレを借りに現れたカップルにそのボウリング場の最後のゲームをプレゼントするスタンド・ドット。
過去を語らず、料理教室を開いていた婦人の過去を想像させられるイラクサの庭、低身長を気にしているレコード店主を描いたレンガを積む、料理のセンスがないと恥じているが、他人はその料理を美味いと言っていることを不思議がる中華料理店の店主を描いたピラニア、1人息子を失った夫婦を描いた送り火等、珠玉の作品集である。
文学好きな方は是非読んでいただきたい。



