読書日記「デスチェアの殺人」
物価が上昇しているのに合わせて、法律相談料も値上げとなるかというと、そういう訳でもない。
各事務所の相談料は報酬が自由化されていることから、あまりにも高額でなければ自由である。
特別な知識を有していないと回答ができない分野だと、時間単価が相応に必要となることもあると思われる。
しかし、ネットを見ると、初回相談料無料とか、何時間まで無料というような広告も目立つ。
私の事務所も、ネットを見た方は相談料を初回1時間に限り無料としている。
全国的にみると(あくまで私が以前調査した知見に基づくので、間違いがあったりすれば私の調査不足であるので、各地の相談センターに行かれる方は、事前に確認されたい)、以下のとおり、相談料は30分5500円(税込)から、より低額化していることがわかる。
札幌は無料である。
千葉は30分2200円である。
東京も一部のセンターは30分2200円である。
神奈川は45分で5500円である。
福井は平日週5日のうち、4日が無料である。
長崎も30分2200円である。
そのほか、分野別では無料にしている相談も各地で多く、相談料はむしろ低額化・無料の方向となっている。
そのように舵を切った単位会では、相談件数は増加している。
通常の弁護士のスキルや技能からすれば、30分5500円というのは論拠があるとはいえ(そのレベルに達していない相談担当弁護士が中にはいることは否定できないが)、日本人の性質からすれば、相談にそれだけのお金を支払うというのはハードルが高いのであろうかと思われる。
仮に、お昼ご飯をワンコインで済ませようとすると、10回ご飯が食べられるのだし、1000円としても5回分である。
そうした観点で相談料をお支払いいただく場合は、誠実に、できるだけの助言をすべきであろう。



