貸し切り

中隆志

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 例えば、15名で食事をするので、お店を貸し切りにできるかということで問い合わせをし、「15名であれば問題ない。ただ、人数が減って、10名以下になるようであれば、貸し切りにはできない。」という回答を得たので、幹事役として参加者にその旨を伝えて案内を回したとする。

 ところが、近づくにつれて、「外せない用事が入った」「仕事が間に合わない」等の事情で8名まで減るというようなことはよくある。
 お店からすれば、最低でも10名という算段もしているし、突然「やっぱり8名になりました」と言っても、その日の予約は断っているだろうから、お店に迷惑もかかる。
 私は幹事役のことも、店のことも考えない、こういう人が嫌いである。弁護士には一定数こういう人がいる。
 そうした配慮ができない人は、いい仕事もできないと思う。

 私が懇親会を急に欠席したのは、家族が亡くなった時と、インフルエンザにかかった時くらいである。
 これは本当に仕方がないし、そんなことであれば私も愚痴は言わない。

 こういう時にどうするかというと、店に迷惑がかからないよう、10名以上になるように私が人を探すことになる。
 だいたいは修習生であったりするので、その費用は私が負担する。

 身に覚えがある人は、これからの自分のあり方を考えた方がよいと思っている。
 懇親会への参加取りやめだけで、人としてのあり方を見られることもあるのである。

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