読書日記「デスチェアの殺人」
講談社。高野秀行。
相変わらずの高野ワールド全開である。
シルクロードは一つの道ではないとされ、様々なルートがあったとされる。そのうち、著者は最古のシルクロードとされる西南シルクロードを踏破しようとなぜか思い立つ。どうしてそんなことを思い立つのか。そして、なぜ先も考えずに現地に行ってしまうのか。
四川省の成都からビルマ北部を通って、最後にはインドへ行くのだ。
しかし、著者の前には密林・密林・密林が続く。ビルまでは、反政府ゲリラの力を借りて進むのだが、どうしてゲリラは著者にこんなに協力してくれるのかも謎である。
なぜなのだ。なぜ高野さんはそうしてまで行くのか。
最後まで目が離せない一作である。



