読書日記「デスチェアの殺人」
集英社。窪田新之助。
第22回 開高健ノンフィクション賞受賞作。
対馬という人口がわずか3万人の島で、とてつもない数の契約を取っていて、JAの神様と言われた男。
男は、ある日、自動車ごと、対馬の海に沈んだ。
彼は横領をしていたという調査報告がJAによりされた。
神様と呼ばれた男だけが悪いのか、JAには責任はないのか、JAは知っていたのではないか。そして、本当に悪いのは誰なのか。
営業ノルマのために保険料を立て替えてまでノルマをこなす職員が後を絶たないというJAの構造上の問題。
読んでいて、暗たんたる気持ちになったのは私だけではあるまい。
秀作であると思うので、興味がある方は是非手に取っていただきたい。



