読書日記「デスチェアの殺人」
集英社。酒井順子。
人は常にどちらが上で、どちらが下かという上下関係をつけるものだという。
そうした中で、令和の世では差別や序列はもっての他とされている。
しかし、そんなに世の中は直ぐに変わるものだろうか。
形を変えた序列や差別は今の世に存在しないのか。
「負け犬の遠吠え」という著作で一世を風靡した著者が、日本人の中に潜む階級意識について語った21章。
発売して直ぐに重版が決まったというだけあって、言葉遣いは丁寧だが(筆者の文書はいつも「です」「ます」調。)、実は心の中にある階級意識・差別意識をグサリとえぐってくる一冊。
お勧めであるので、興味がある人は読んでいただければと思う。



