読書日記「死ぬことと見つけたり」(再読)

中隆志

中隆志

 新潮文庫。上下巻。隆慶一郎。

 夜寝る前に数頁ずつ読んでいたもので、再読である。
 「葉隠」の中に、「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」という有名な言葉がある。
 佐賀鍋島藩の牢人斉藤杢之助は毎日死ぬ練習をして、「死人」として生きるいくさ人である。

 大熊との対決、初恋の女性への思い、徳川幕府との戦い等々、よくここまでのエンターテイメントを詰め込んだものだと思うが、残念なことに、執筆中に作者が亡くなったため、未完である。
 これまた、べらぼうに面白い小説である。

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