物の捨て時

中隆志

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 物保ちがいいので、中学校の時に祖母にもらった小さい鞄も今も手元にある。
 その他、大学の時に買った絵馬なども自宅の部屋にまだ置いてあるし、小学校の時に大阪城の絵で表彰された時の賞状も自宅にある。
 定期入れは、弁護士になった時のものをまだ使っているので、29年使い続けている。
 下着のシャツは多少穴が空いても誰かに見られる訳でもないので脱ぐときに引っかけると、跡形がないくらいビリビリになるくらいまで着る。

 物保ちがいいというのは、物の捨て時がわからないということでもある。
 今履いている靴(スニーカー)は、履くのには支障がないが、そろそろ傷んできていて、裏のソールもかなりすり減ってきている。
 革靴であれば、ソールを張り替えて長く履くことができるが(実際、クロケット&ジョーンズの靴や、ヤンコの靴は、15年以上履いている)、スニーカーだとそうはいかない。

 鞄も替え時が分からず、どうしたものかといつも思っている。
 鞄も色々と使ってみたが、10年ほど前からは、トゥミの鞄が一番耐久力等で一番いいと思うようになり、トゥミを使っているため、耐久力に定評があることからしても、替え時が分からないのである。

 仕事柄あまりにみすぼらしい格好もできないと思っている一方で、物を捨てるべき時の判断がわからないため、ぎりぎりのラインを攻めることになる。
 たまにAmazonのKindleの無料本で断捨離本を読んだりしているが、断捨離とはほど遠い日々である。

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