生禅

中隆志

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 禅の言葉で生禅(なまぜん)という言葉がある。
 生半可な禅で、悟りなど開けていないのに、中途半端に禅を学んで悟り顔をすることとされる。
 悟り顔をしているが、本人としては悟りを開いている心持ちなのだろうと思われる。

 弁護士の世界でも、同じように生半可な経験や知識で何もかもが判ったという気になっていることはあるだろう。
 弁護士を30年近くやってきて日々思うことは、日々勉強であり、さらなる向上を目指さないといけないということである。

 弁護士5年目とか、弁護士10年目とかに、自分もいっぱしの弁護士になった気分でいたものだが、今から当時のことを思うと汗顔の至りである。特に事件で失敗したとかということはないのだが、やはり経験を積んでくると、もっと当時やれたのではないかと思うことがある。
 自信がなさすぎるのはいけないのだが、やはり過信は戒めるべきであろう。

 たまに若い弁護士がかなり自信をつけてきたなという発言を聞くことがあるが、本当にできているかどうかは、常に戒めないといけないと思っている。成功体験を繰り返すことで自信はつくのだが、それが本当の成功なのかということも自省しないといけないところである。
 私自身、仕事とはこうあるべきというのは、日々模索している状態である。

 生弁(そんな言葉はないと思うが)に陥らないよう、自分のやり方がそれでよいかどうか、模索し続ける日々が大事である。

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