読書日記「百年の孤独」
角川文庫。門田隆将。
東日本大震災の時の、福島第一原発でどのようなことが発生して、中にいた人たちが吉田所長とともにどう対応したのか、何が起こっていたのかを克明に描いたノンフィクション。
著者は相変わらずいい仕事をする。
ずいぶん前に購入していたのだが、東日本大震災のものは読み出して、かつ、読み進めるのにこちらも相当なエネルギーが必要なので、中々手をつけられなかった。
吉田所長がいなければ、その部下たちがいなければ、日本という国の大半は人が住めないところになっていたかと思うと、本当にこうした人たちがあの場にいてくれたことについて人知を超えた何かが働いていたとしか思えない。感謝という言葉では言い表せない。
どういう経緯で当時の菅直人首相が現地に行ったのかも書かれていたが、どこをどのようにどう考えても行く必要がなかったとしか思えない。
日本は現場力で成り立っていることを痛感した。
これは、人生において、絶対に読まなければならない一冊である。
吉田所長のご冥福をお祈りする。