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コラム

裁判官に読んでもらう工夫

2024年6月11日

コラムカテゴリ:法律関連

 元裁判官などと話をしていると、長い書面は、一応は読むのだが、長文だと裁判官も人間なので集中力が落ちることがあるから、大事なところを読み飛ばしてしまうことがあるということであった。
 そのためには、読んでもらう工夫が必要であるということであった。
 何人かの現役裁判官の話なども総合すると、以下のようである。

 準備書面は短く(できれば10頁以内。)。
 1頁に文字を詰め込みすぎない。
 長くなりそうなら、分けることも視野に入れる。ただ、交通事故などのカルテを引用する準備書面は仕方ないこともある。
 文章はわかりやすく短文で。文章が長くなると、どこに形容詞がかかっているのか、主語と述語がどう対応するのか分からなくなる。
 事実と評価をごっちゃにしない。
 裁判例も見やすく一覧表などで整理する。
 激越な言葉は百害あって一利なし。
 不利な点もきちんと説明する。

 分かっていても中々できないことが多いのであるが、気をつけたいところである。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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