読書日記「長篠合戦」

中隆志

中隆志

 中公新書。金子拓。

 長篠合戦において、鉄砲の三段打ちにより武田騎馬軍団が無謀な突撃をして鉄砲によりバタバタと倒れるというのがこれまで語られてきたところである。
 当時の史料を読み解き、三段打ちが実際にあったものかを検証し、どのように長篠合戦が変容していったのかを見る一冊である。

 武田勝頼は暗愚の将のように語られる時があるが、武田信玄の時代よりも版図を拡大し、実際のところは、織田信長もその猛威を恐れていたとされる猛将である。
 その勝頼がなぜ長篠合戦で負けたのかについても検証している。
 実際、長篠合戦が行われた設楽が原というところは、平地のようなイメージがあるが、そもそも長篠城自体が山城であり、地形を確認し、平地は少ないことも検証されている。織田・徳川連合軍は高地に陣を敷いており、武田軍は攻め上る必要があった。
 正直、戦国マニア以外の人は読まないでもいいが、マニアは読んでいただきたい一冊である。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

中隆志
専門家

中隆志(弁護士)

中隆志法律事務所

 マイベストプロを見られた新規相談の方は初回に限り30分5500円(消費税込)の相談料を無料にしています。依頼者に対して、連絡・報告・相談を密にすることがモットーです。お気軽にお問い合わせ下さい。

中隆志プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼