弁護士同士の礼儀

中隆志

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 双方に代理人が就いている事件で、交渉事件が決裂して、訴訟や調停とならざるを得ない場合、私から訴えを出したり、調停を申し立てる場合には、こちらが提訴等をしたら、相手の弁護士にはそのことを通知している。事件番号や係属した係も知らせる。
 先に委任状を出してもらえば、第1回期日は双方代理人の予定を聞いて入れることができるので、期日の空転が防げるためである。

 相手の方から提訴等を受ける事件の場合には、私のように配慮してくれる弁護士ばかりとは限らないので、「提訴したら知らせてください。」と連絡を入れておく。
 たいていの弁護士は連絡をくれるが、中には放置されることもある。
 中々提訴等をしたという連絡が来ないので問い合わせてみると、既に提訴しています、という回答が来たりする。
 「いや、提訴したら連絡をもらえるようにって言ってたやろ。礼儀にかけるやろ。」と内心思うのだが、上記のような配慮ができないのであろと思い、ヤレヤレと思っている。

 他にも、和解で期限を決めて何らかの作業をしなければいけない合意をしていたら、その作業が完了したら相手の代理人に通知するようにしているのだが、逆の場合、何にも連絡も来ない代理人もいる。その作業が完了しているのかをこちらでイチイチ確認しないといけない訳である。

 細部に全てが宿っていると思っているのだが、どうであろう。

 以上です。

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