読書日記「百年の孤独」
判例を検索するのが昔から割合好きである。
私は判例秘書を使っているが、その他にも自保ジャーナルに掲載された裁判例を検索できるCDも持っている。
ただ、自保ジャーナルのものは未だにCDのため、検索速度がとてつもなく遅く、バックグラウンドで検索文字等を入れて検索して放置しておくしかない。
検索ソフトがなかった勤務弁護士時代は、条文ごとに裁判例の骨子が書かれた加除式の書籍で調べてあたりをつけて、判例タイムズや判例時報の現物をさらに引っ張り出してくる必要があった。まさに手作業であった。
そして、つい他の条文も見て気づくと3時間くらい経過しているということもあった。登録した頃はメールもWeb会議も電話会議すらなく、毎回裁判所に行っていて、裁判の進行ももっとゆっくりであった。
勤務していた事務所の古い事件では、今のコピー機すらなかった時代の書類があり、青焼きであった。青焼きはコピーした後、紙が湿っていて、乾かすという作業が必要であったそうである。夜なべして広げて乾かしていたということである。
話が逸れたが、今は検索ソフトで瞬間に多数の裁判例を検索できる。かなり以前に高裁の裁判官の講義を研修で聞いた時には、自分に有利な裁判例を一つだけ出してして、「こうだ」と主張されても困るということで、その論点についての多数の裁判例を出して、裁判所がどのような点を見てどういう判断をしているかを書かないと意味がないということであった。
それからその作業をするようにしているが、正直手間のかかる作業ではある。
うまくいく時もあれば、うまくいかない時もある。一部の裁判官は読んでさえいないのではないかと思うこともある。
それでも、元々割合好きなので、せこせこと裁判例をよく検索している。