読書日記「百年の孤独」
新潮新書。奥野修司。
これが発刊された時の天皇陛下のことを書いているので、ここでいう天皇とは、今の上皇さまのことである。
憂鬱なことばかり書いている訳ではないので、タイトルと中身がやや合致していない気がする。
平成時代の現人神ではない状態からの天皇に即位された上皇さまが、新しい時代の天皇としてどのような考えで執務されていたのか、沖縄に対する思いなどが書かれている。
被災された方と同じ目線で話をされることも当初は批判されていたというが、今や誰もその姿勢を批判しないであろう。
被災された人が、上皇さまと上皇后さまから励まされたことで生きる力を与えられたエピソードなど、涙なくして読むことはできない。
これは好著である。