読書日記「百年の孤独」
創元推理文庫。レイモンド・チャンドラー。田口俊樹翻訳版。
ハヤカワ文庫からは、「長いお別れ」(清水俊二翻訳)、同じくハヤカワから、「ロング・グッドバイ」(村上春樹訳)で出されているチャンドラーの最高傑作とされる作品の新訳である。
大学生の頃からレイモンド・チャンドラーのファンだった私としては、全ての短編集、長編、短編の新訳は持っているので、新訳が出たので飛びついて購入した(チャンドラーの人物像の書籍もある)。
あらすじを書くとまだ読んでいない人に対して申し訳ないので書くことができないが、通算すると清水訳で3回、村上春樹訳で3回読んだこの作品だが、また新たな訳で読んでも発見がある。
テリー・レノックスとフィリップ・マーロウとの交流、マーロウが自分の中で決めたラインを絶対に越えないそのハードボイルドさ、マーロウのロマンス、会話の妙など、読んでいて7回目だが飽きない。
どの訳も甲乙つけがたいものがある。
まだ読んだことがない人は是非。チャンドリアンなら是非ご一読を。