読書日記「百年の孤独」
刑事事件に多数参加代理人として関与してきているが、一審の判決が出て、被害者ご自身や、ご遺族からすれば一審判決の量刑が納得できないという時がある。
以前調べた時には、被害者参加している場合、被害者が独立に控訴をすることができる国もあったが、極めて少数派であった。
日本でも被害者には独立して控訴をする権利はなく、検察官に控訴をするよう意見をすることしかできない。
検察庁では、早々に控訴をするかどうかを決めてしまうので、被害者の意見は早急に出さないといけない。
そのため、金曜日に判決があった場合には、月曜日の午前中には出してしまうくらいの速さが必要である。
被害者参加代理人の仕事は、判決が出て終わりではなく、判決をできるだけ正確に書き取り、被害者あるいは被害者のご遺族と協議し、被害者が控訴を求めたい場合には、それを意見書としてまとめて検察庁に提出する。
検察庁としては、控訴をして覆る蓋然性がなければ控訴は中々してくれないので、意見を出しても控訴をしてくれないことも往々にしてある。
そのような時には、場合によっては被害者とともに検察官に説明を聞きに行くこともしている。
検察庁が控訴をした場合には控訴審での活動が待っている。
判決が出て終わりではないのが被害者参加代理人の活動である。