交渉事件

中隆志

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 調停や裁判案件と異なり、交渉事件は事件が寝てしまったり、止まってしまったりしがちである。
 調停や裁判は期日があるので、期日に合わせて書面を書いたり、依頼者との打合を入れたりできるが、期限のない交渉案件ではそれがないため、得てして事件が止まってしまうことがある。

 こちらの方の要因としては、依頼者からの回答や資料が来ないというものがあるが、これは依頼者に期限設定をすることで多少は回避できる。
 ただし、期限設定をしたら、予定にそれを速やかに書き入れておこないと、こちらが督促するのを忘れてしまう。これは裁判の書面などでも同じである。
 こちらの仕事を早くするというのは・・・努力しますとしか言いようがないが。

 こちらから一定の内容を相手に投げたあと、相手方からの回答がないままに気づかずに時間が経過するということもあり得る。
 そのためには、相手の方で通常検討に要する期間を書面に書いておいて、予定表に書き、その期間が経過した場合には相手に状況を督促するということも有用であろうと思っている。
 その際の回答結果をまた予定表(私の場合はパソコン上のソフトの予定表の欄外に記載する)のである。
 一番困るのは、全然仕事をしてくれない相手方代理人が就いた場合ではあるが。

 以上です。

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