読書日記「百年の孤独」
文春文庫。村上春樹。
コアラ純情編とワラビー熱血編の上下巻。
たまに村上春樹が書いたものをどうしても読みたくなるので、買い置きしておいた本の中からこれを探し出した。
令和4年にシドニーオリンピックのことが書かれたこの本を読んでいるのは私くらいではなかろうかと思いながら読んでいた。
開会式に文句をつけ、閉会式に文句をつけ、いろんなところに文句をつけている。
何を食べたかも逐一書かれていて、村上春樹らしい。
スポーツに対しても興味がある分野とそうでない分野との間に落差もある。
なにゆえ村上春樹がこの仕事を引き受けたのかわからないし(既にこの頃超売れっ子作家であったから、お金のためとも思えない)、愚痴も多い。
しかし通常のオリンピックのルポはこういう書き方は絶対にしないので(だいたい礼賛する)、それはそれで面白かった。
シドニーオリンピックといえば、高橋尚子がサングラスを投げてスパートをかけ、金メダルを取ったことしか記憶にない。
あれは格好良かった。
ということで、村上春樹視点のオリンピックルポが読みたい方はどうぞ。