読書日記「百年の孤独」
この5月前後に登録したとおぼしき弁護士が自分の仕事について書いていたりする(ほとんどは匿名で、もちろん守秘義務に反しない程度のさらっとした内容)。
これは別の弁護士の話だが、尋問にボスと一緒に行ったらいつの間にかボスが消えていて、ボスがする反対尋問を見て勉強しようと思っていたら自分が反対尋問をすることになったという話を直接聞いたことがある。記録もロクに読んでいないで、現場で記録を読みながら尋問をしたということであった。ボスは事務所の机に座って笑っていたということである。
このボスは遠方の裁判所に尋問に行った際に、「さすがに遠方の裁判所だから帰らないだろう」と思っていたら、またいつの間にか消えていたということであった(だいぶ前に聞いたので少し違うかもしれないが、とにかく2回尋問の場から逃走したことは間違いない)。
推測するに、尋問前に勝負が決まっているから、尋問で結果が変わるような事件ではなかったのかと思うが、ここまでのオンザジョブトレーニングはさすがに聞いたことがない。
私は入所3日目に保全取消審尋期日が入っていて、私が行くことにされていた。申立が正当でこちらに反論する余地がなかったのだが、自分で考えて審尋期日は対応した(ボスに聞いたが教えてくれなかった)。翌日に保全取消決定をもらったが、私の名前が書かれていてなんとなくめげたことを覚えている。
入所して5日目に初弁論を1人で行ったのだが、その場所は浦和地裁川越支部であった。兄弁が隣で私に聞こえるように、「どうしよう。間に合わない。」と繰り返し言っているので、どういうことかと聞くと、「14時に大阪高裁で刑事の期日が入っているが、13時10分に浦和地裁川越支部の第1回弁論がある。」ということであった。どこでもドアでも使わない限り間に合わないですよね、という話をして、これは私に浦和地裁川越支部に行けということであろうと思い行くことを申し出たところ、兄弁もそうしてもらいたかったということであった。
翌週には少し離れたところの簡裁の調停で、ボスに「不成立にしかならないから」と言われて、「不成立にして帰ってきたらいい」と初めて会う依頼者と1人で置いて行かれた。結局、偉いのは調停委員なのだが、成立して帰ってきた。
ボスに1日で九州を2ヶ所回るという出張を入れられていて、「電車の時間は間に合うんですか」と聞いたところ、「間に合うんちゃうかな。時刻表は調べてないけど。」と言われたこともあった。時刻表を調べたところ、13時15分の弁論で、13時30分の特急に乗らないと次の裁判所に間に合わないということがわかり、タクシーを待ってもらい、一番に弁論を入れてくれるよう予め頼んでおいたこともあった。
その他、書き切れないし、守秘義務的なこともあるのでこの程度とするが、若手の弁護士には頑張ってもらいたいものである。