読書日記「百年の孤独」
白水社。オーランド-・ファイジズ。上下巻。
第一次世界大戦前の欧米と勢力図を書き換えるきっかけとなったクリミア戦争についてのノンフィクション。
ロシア帝国とイギリス・フランス・トルコ連合軍はなぜクリミアを舞台として戦ったのか。
ロシアの思惑は何か。イギリス・フランスの思惑は何か。
列強のそれぞれの身勝手な考えから、多くの命が奪われた。
ナイチンゲールの実像や、兵士の命など全く考慮しない上層部が描かれる。新聞が世論を動かした最初の戦争でもある。
これを読むと、今世界で起きていることも根は同じで、同じようなことが繰り返されていると思わざるを得ない。
上下巻で800頁近くあるので、読むのには時間を要したが、歴史から学ぶということでは好著である。