読書日記「百年の孤独」
中公文庫。井上光貞。
歴史的名著といわれていて、このシリーズは何冊か持っている。
ものすごい考証をして、史料や発掘結果等も精査され、どこまでが神話でどこからが歴史かを整理して、実在の天皇はどうか、また、天皇の血筋の分断があるか等も整理され、邪馬台国論争も詳しく整理されている。古墳時代までが収録されている。
40年前に書かれたものだが、未だに色あせないところがすごい。
これ以降の研究等の成果が入っていないということも言われるが、研究者になるのでなければ、趣味の読書としては私としてはこれで十分かと思う(逆に趣味でも歴史マニアでないとこのシリーズは読まないであろう。)。
読了に時間がかかるかと思っていたが、井上氏の文体が読みやすい上、推理小説を読んでいくような感覚で割合にすんなりと読めた。
日本の史実か神話か不明な時代の頃の歴史を知りたければ、これは読んでおきたい一冊である。