在りし日の小次郎
新型コロナウイルスで90%以下になると危険と言われている血中酸素飽和度である。
私は喘息で倒れていた時期があったので、医師から言われて測定する機器を購入して所有していた。
確かに、当時発作が出ると、91%とか、もう少しで90%を切るくらいまでに低下していたことを思い出すと、90%を切ると危ないし、呼吸が苦しいのも実感としてよく分かる。
医師の指導を守り、朝と就寝前にきちんと吸入薬を吸っていることもあり、もう20年近く発作が出ていないので忘れていたのであるが、最近の報道を受けて引っ張り出してきた。
20年の間に、機械は動かなくなっていた。
少し高かったが、念のため、事務所と自宅に一台ずつ置いておくことにした。
久しぶりに計測したが、96%であった。少し低いかもしれないが、正常の範囲内であろう。
最初の緊急事態宣言で市民が自発的に感染をかなり抑え込んだため、政府や自治体は医療体制の整備をしてこなかったところがあるであろう。
あれは政府が何かしたということではなく、あくまで市民の自発的努力であった。
その後感染拡大が広まるにつれて、医療体制の整備をしておくべきであったが、政府の意識は五輪に向いていたので、放置されていたというのが私の認識である。
最近は全国知事会でロックダウンができないかという議論がされているが、欧米諸国ではロックダウンをしたが感染拡大は止まらなかったし、近時でもロックダウンをしていたオーストラリアはロックダウンでは問題の解決とならないことを宣言したばかりである。
新型コロナはウイルスであるからゼロにはならないのであるから、コロナゼロとはならないことを前提にどうしていくべきかを議論するべきだし、医療体制の整備をするべきであるのに、その方向にならず、「市民が努力しろ」「病院が努力しろ」という方策ばかりでは誰も言うことは聞かないであろう。最初の緊急事態宣言が効き過ぎたことで、それ以外の方策が出てこないのが問題である。
我々の方も政府がアテにならない状況で、自衛努力をするしかないところがやれやれというしかない。