在りし日の小次郎
自分で事務所を構えてボスとしてしていると、批判を受けることが少なくなる。
それが弁護士としての醍醐味であるとは言えるが、裁判の結果は自分に対する成績表であり、勝つと思った事件で負け続けた場合には、自分の筋を読む能力を虚心坦懐に見つめた方がいいと亡くなった先輩弁護士から聞かされたことがある。
自分を批判する精神を忘れると、やはり傲慢になり、謙虚さを忘れていい仕事ができなくなるのではないかと思うのである。
しかし、上記のように思うだけで、弁護士生活26年目ともなると、どこか私自身も謙虚さを忘れてしまうようになっているかと思う。
周囲でも独立をした途端にだんだん人が変わっていく人もいる。
前はあんなに謙虚やったのになあ・・・と思うことも少なくない。
事務所を構えているからといって、別に偉くなった訳でも能力が高くなる訳でもないので、日々切磋琢磨しないといけないのである。
といいつつ、楽に流れてしまう自分がいる。反省、反省である。