在りし日の小次郎
宝島社。大村大次郎。
税金という観点で世界史を通観した一冊。
脱税だけで国が滅ぶ訳ではないが、税収の安定は国にとって必要であることは間違いがない。
納税をして、それが正当に国民のために使われているのであれば、納税意欲も沸くが、そうでなければ脱税をしたくなる気持ちは分からないではない。脱税はしてはいけないことはもちろんだが、そのためには税制度が正しくある必要があるし、税収を国民のために説明のつく形で使わないといけない。これが崩れた時、脱税に走って、国家が滅ぶ。
脱税の前提として、各国家の税制度とその問題点からどのように脱税をしていたのかを書いているが、平易な文章で書いているので直ぐに読める。
こういう視点の一冊は読んだことがなかったので、興味深く読めた。