在りし日の小次郎
先日現場に行くために事務所近くからタクシーに乗った。
公共交通機関では非常に行きづらいところにあったためである。
自家用車で移動される弁護士も割合いるが、私は自動車の運転が好きではないこと、事務所近くで駐車場の確保が困難な上、費用が高いこと、事故を発生させないとも限らないこと、結局保険料なども踏まえて考えると経費として変わりがないか、安いと考えられること等々から、移動にはタクシーをよく使うのである。
現場まではけっこう離れていたので、2500円ほどかかったが、行き先を言うと、その運転手さんは上機嫌となり、「すいません。最近お客さんが減っているので、テンションが上がっていてすいません。」としてタクシー業界の話をしてくれた(まあ、想定はしていたところだが)。
昼間は走っているタクシーの台数はコロナ前と比較すると概ね4割程度で、それでも暇で暇で仕方ないということであった。
観光客はいないし、リモートなどもあり、乗る人がいないということである。
修学旅行生も来ないので大口の貸し切りもないとのことであった。
昼間はまだましで、夜の部で働いている人は、祇園などでは全く客がいないので、夜中に帰宅する看護師さんや医師、あるいは役所の方々がターゲットだが、それでも売上的には微々たるものということであった。
当たり前のことだが、つらいのは飲食店だけではないと言われていた。
元々京都はタクシーが多いというところもあるが、私のように仕事でしょっちゅうタクシーを利用する者からすれば、タクシーもある程度走っていないと困るのである。
帰りは流しのタクシーがあるだろうと思っていたら、20分ほど見つからず、炎天下を歩いたのでヘトヘトになった。京都のその日の気温は32度ほどあったのである。台数が減っているのと、京都の中でも端の方だからであろう。
日常が戻ってきて欲しいものである。