在りし日の小次郎
年々物欲がなくなっていくようである。
若い頃はいろいろなものが欲しかったが、今は必要なものしか買わないようになった。
自動車は興味が元々無く、13年ほどマツダのデミオに乗っており、今はCX-3になったのだが、これもデミオが窓が動かない、ドアが開かないなど、壊れてきたからである。ベンツなどの外車や、国産の高級車には元々興味がない。
万年筆は若い頃は欲しくて仕方がなく、次々に購入したが、ある時、「使いもしないものを買っても仕方がない」「一生かかっても使えないほどの万年筆が既にある」と思い、購入することはやめたのである。
時計も若い頃はやはり高級な腕時計をしたかったので、2本持っていたが、よくよく考えると私はアクセサリー類が嫌いで(黄金の太いネックレスを首にするなど考えられない)、腕時計も嫌いなので、結局つけなくなった。
今は1万5000円ほどの懐中時計(ソーラーなので電池交換不要で、電波時計)を持ち歩いている。
靴もスニーカーがラクなので、革靴を履くのもやめた。
今は買うとすれば、ジャケットやパンツがおんぼろになってきたら買うくらいである。これは仕事で必要だからである。
下着も破れるまで着用していたりする。
ネクタイも25年の弁護士生活でたくさんあるのと、バレンタインなどではネクタイをお願いしたりしているので、購入の必要がない。
唯一若干物欲が残っているとすればコートなのだが、これも最近は「あるものでいいか」と思ってしまう。
こう書くとなんとなく枯れてしまったようだが、本当のところはどうなのかは周囲の人の判断に委ねたい。
本は次々に買うのだが、これは読むためであり、物欲とは違うように思っている。