在りし日の小次郎
早川書房。プリート・バララ。
アメリカの元連邦検事で、トランプ大統領からの接触を断ったがために罷免された硬骨漢が著者。
元連邦検事の立場から、正義とは何か、正義を実現するためにどうするかが書かれている。
とはいえ抽象論ではなく、具体的な事件を通じて考えさせられる。エピソードが多数掲載されているので、読んでいて飽きない。
私が好きなエピソードは、無実の罪で収監されているという獄中からの手紙を読んだ捜査官が独自に捜査を開始し、彼が無実であったことを暴いて彼が釈放された上、彼に謝罪するというエピソードである。
日本では、そのようなことを検察官がするだろうかと考えさせられた。
これは法律家のみならず、一般の方にもお勧めの一冊である。