在りし日の小次郎
創元推理文庫。レネ・デンフィルド。
失踪した子どもを捜索することを生業とする主人公が、雪の山中で失踪した少女を探す物語。
少女はどこに、なぜ消えたのか。生きているのか、死んでいるのか。
主人公の懸命の捜索は実るのか。
平行して、子殺しの疑惑で逮捕された母親は本当に子を殺したのかというストーリーも展開する。
失踪した子どもや人間について書いた小説としては、今まで読んだ中では、ボアゴベの鉄仮面(講談社学術文庫。上下巻。下巻の途中でやめられなくなり、睡眠時間を削って読んだ)と、桐野夏生の柔らかな頬(文春文庫。上下巻。)が最高傑作であると考えている。
この小説については、構成をもう少し変えた方がよかったのではなかろうかというのが私の意見である。
内容はネタバレになるのでナイショにしておく。