在りし日の小次郎
雨が降らない日が何日かあると、先週あたりから、自宅の隣の公園から蝉の声が聞こえてきた。
鳴き声からして、クマゼミであろう。
雨の中では蝉も存分に鳴けないであろうから、幼虫からサナギになり、羽化する時に、これから雨が少なくなることを感知しているのであろう。
生物の脅威である。
蝉は幼虫の期間が長く、土の中に数年いるとされている。一説によると17年という説もあるようである。昔は蝉は土の中に7年いるとされたが、実験などで確認されたものかどうかは私には分からない。
さなぎから羽化すると、成虫は2週間で死ぬとされていたが、少し前に新聞か何かで、「本当にそうなのか?」と考えた高校生が蝉を捕まえては目印をつけて調査したところ、2週間どころか1ヶ月程度生きていた個体があったということを確認したという記事があった。いや、すごい高校生もいたものである。
その子には、将来は偉い生物学者となってもらいたい。
ただ、いずれにしても、蝉の成虫の寿命が短いことは事実であろう。
小さい頃はそのような知識もないので、さなぎのままの蝉を捕りに行き、狭い虫かごの中で羽化させて羽が十分開ききらない蝉を作ってしまったり、成虫の蝉を捕りまくっていたが、今となっては本当に蝉には申し訳ないことをしたと思っている。
蝉が鳴き続き、日本の夏の紫外線と暑さで、新型コロナウイルスが死滅しないものだろうか。
そう思う今日この頃である。