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23年前に弁護士になった時と今と比較すると、依頼者の一部のありように変化があるように思われる。
紛争解決を依頼しているということで、今もある意味紛争解決に向けて、信頼関係を保ちながら事件を進めていくという依頼者が大半であることには変わりがない。
しかし、一部の依頼者で、自分の思い通りにならないと、怒り出し、あげくは自分が依頼している弁護士に対して、事実無根の誹謗中傷を行い出すという類型の方が一定割合おられる。以前は少なかった記憶であるが、過去は弁護士数が少なかったので、こうした方の依頼はそもそも引き受けていなかったのかもしれない。
弁護士数が増えて、弁護士への依頼のハードルが下がったという意味ではよいのかもしれないが、こういう方は次に引き受けてくれる弁護士も中々いないであろう。
また、このような人は、事実経過を自分の頭の中で作り替えることが多く、それを前提に誹謗されるので、説明に非常に苦労をする。
客観的な説明文書を示して説明しても、それすら聞き入れようとしないこともしばしばである。
最終的には辞任せざるを得ないことになるのだが、当初は通常の依頼者と変わりがない対応をされているのであるが(最初からそうであれば受任しない)、途中で何かご本人に気に入らないことがあれば豹変するのである。
誤解は解くように説明は一応するが、そうなった状態の依頼者は説明を聞き入れようとしないことが多い。
困ったことであるが、信頼関係が保てないと、辞任せざるを得ないのが、弁護士の仕事であり、やれやれと思う今日この頃である