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ヤマケイ文庫。上温湯隆。
サハラ砂漠をラクダで横断しようとして、サハラ砂漠で亡くなった著者の物語である。
著者の日記から構成され、亡くなった以降は編者が時系列でその死を描いている。
何度も死にそうになりながら、無謀な計画で、たいした装備もなく、なぜ彼はサハラに向かったのだろう。
彼の死は多くの若者に衝撃を与え、その後サハラを目指す者も多数出て、そうした若者からはバイブルとされた。
彼の踏破距離は当時では考えられない距離であった。
私は冒険に出ようとは思わないし、過去にしたこともないが、こうした作品を読むのは好きである。
自分ではできないことを、現実に行った人の記録を読むことで足りないものを埋めているのかもしれない。
願わくは、著者がサハラ砂漠を横断した記録を読みたかった。