第30回全国法曹サッカー大会その7

中隆志

中隆志

 横浜1のエースは高校選手権の決勝で2得点を取り、日本代表の大迫のチームに勝ったチームのエースストライカーである。
 彼を押さえ込まないと勝てない。
 京都1のバック陣、金岡、冨本、飯田、船岡は必死の頑張りで相手のエースを封じて、中盤でも若竹、後藤、沈、高山が縦横無尽に動いて前半0-0とする。
 前半は、今大会はキーパーに専念している牧野前主将がバックバスを胸トラップして落としたところに、相手のフォワードが詰めてシュート。これは牧野前主将の気迫でホームランとなって助かったのであった。
 後半開始。
 後半から、突如私はチームの指揮を委ねられたが、監督としてもそれなりに経験を積んでいる私と自負する私もびびったが、適宜の交代でチームを有利に導くべく、疲れの見える選手などを交代していった。
 そして。
 左サイドから中央に切れ込んで柏原修習生がシュートし、これが京都1のエース小沼の足に(たまたまと思われる)あたり、絶妙のループシュートとなりゴールに吸い込まれる。
 自分の足を指さして「俺のゴールだ」とアピールする小沼。そのままのシュートコースであれば、敵のバックに当たっていたと思われ、ラッキーな先制点である。
 その後は横浜1の怒濤の攻め。
 ここまで京都1を押し込んだのは、横浜1だけであった。さすが2連覇しているチームである。
 バックが守り、左サイドで張っていた小沼にパスが渡り、左サイドを駆け上がる小沼。
 その時、右サイドをゴール前で守っていた柏原修習生がものすごい速さで駆け上がった。
 小沼から長いサイドチェンジのパス。これが走り込む柏原の足下にピタリとおさまり、相手のキーパーの逆をついて右脇をすり抜けてゴールへの優しいパス。
 2-0である。
 ベンチ総出で大喜び。
 残り時間は約7分。
 残り7分を危なげなく守り切り、9年ぶり3回目の優勝である。
 歓喜に沸く京都チーム。
 京都1、京都2全員でつかみ取った栄冠である。

 毎回の大会で、「京都1が最強やった。京都1とはもうやりたくない。」と言われ続けて早くも9年。とうとう栄冠を取り戻したのである。もう無冠の帝王とは呼ばせないのである(いや、過去2回優勝してますけど)。
 今大会は、京都1が優勝、京都2も19チーム中8位と大躍進をした大会であった。
 来年は京都大会。京都1の2連覇をかけて、また、京都2の8位がたまたまであったと言われないよう、再び精進を続けないといけない(健康のためにも)。

 私自身は、まだまだ若いモンに負ける訳にはいかない、いや、負けてるけどその差を縮めるべく、ダイエットの継続と練習参加を誓ったのであった。
 最後に、素晴らしい大会を運営していただいた広島チームの皆さんに御礼を述べて、今年のこのシリーズを終わりとしたい。
 ありがとうございました。

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