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企業などでは上に行けば上に行くほど多忙になるという話を聞くが、法律事務所も似たようなものである。
若いモンに仕事をやらせて、自分は悠々自適で好きな事件だけ手がけるなどというのはベテラン弁護士の描く妄想であるが、ほとんどは妄想に過ぎない(弁護士以外に不労所得がある人などは除く)。
零細事務所であると、全ての事件の報告を受け、時には事務所の他の弁護士の主任事件に立ち会うなどしつつ、自分単独でやっている事件もしないといけない。
これはおそらく、地裁の民事の部長も同じようなことであろう。部長が一番忙しいといわれるゆえんである。
弁護士に話を戻すと、あとは当然、経営者として経営のことも考えないといけない。
これに委員会活動などが入って来ると、1日の予定は相当なものとなる。
私の1日の予定は、平均すると4~6程度である。何も予定がない日などない。前にも書いた気がするが、手帳に何も予定がない弁護士を見かけるが(期日で見えてしまう)、どうやって経営しているのであろうと思ったりしている(不労所得でもあるのかもしれない)。
予定の隙間に簡単なメールの返信や依頼者への期日報告を書くと、長い準備書面や記録の読み込みはできないので、結局土日にやることになる。若い頃より仕事の速度が落ちたことも影響している。
1日の予定が2つくらいだと書面が書けるので嬉しいが、仕事があることはありがたいことであるので、愚痴はいいたくないが、人間はないものねだりで、予定が詰まっていると、もう少し暇が欲しいと思い、暇だともう少し忙しくならないとなと思うのである。