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コラム

弁護士が頑張っているのに、依頼者が見てくれない

2016年8月26日

コラムカテゴリ:法律関連

 書面の提出期限を踏まえて依頼者と打合を入れ、事務局が書証なども作成する段取りも考えて進めるようにできるだけしているのだが、依頼者に書面案をそれなりの検討期間(できる限り1週間程度)を空けて送付又はメールして、問題ないかどうか見て欲しいと言うのだが、依頼者から回答がないので問い合わせすると、「見ていませんでした」ということがある(たいていは見てくれます。念のため。)。
 ガーン。頑張って書いたのに。。。
 いやいや、あなたの紛争やん・・・。と思ってしまうのであるが、紛争にいつも気を取られているより、呑気でいいのかもしれない。
 「先生にお任せしてるので」と言われるとそれはそれでけっこうなのであるが、事実関係だけは私も聞き取りしても間違えて記載していることもあるので、そこは見て欲しいのである。
 尋問で、事実関係で準備書面と違うことを供述されると格好が悪い(あなたの代理人がこう書いてますよ、あなた、自分の依頼している弁護士さんにウソ言ったんですかとか相手の代理人に言われる。)。

 提出期限が1ヶ月先だとすると、事務局が書証などの作成作業をするのに2~3日余裕を見るとして、依頼者の確認作業に1週間を要するとすると、2週間とちょっとで書面は仕上げないといけないことになるので、けっこう大変ではあるが、これだけ念押ししても、裁判官が読んでくれなかったり、相手の主張がかみ合っていなかったり、思いもよらない判決をもらうとげんなりするのである。

 できないときもあり、依頼者に時間がないとこすいませんが見て下さいとお願いすることもそりゃありますけどね。

 今日は金曜日。頑張っていきましょう。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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