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コラム
読書日記7月12日
2016年7月12日
「ルーダンの憑依」みすず書房。ミシェル・ド・シェルトー。
中世にルーダンで起こった尼僧たちの悪魔憑き事件のノンフィクションである。
これを基に「尼僧ヨアンナ」という作品が書かれて映画化もされている。
こういう事件があったことも知らなかったが、尼僧に悪魔が憑依することを手助けした人物として、グランディエという男が裁判にかけられて、火炙りにされる。
男性版魔女裁判であるが、グランディエという男性は複数の女性と関係を持つなど、教会から目をつけられていたこともあり、罪をでっち上げられたのではないかという疑いもある。
当時の史料を丹念に整理して経緯を書いたということでは秀逸な本であると思われるが、読みづらいことこの上なかった。
元々の原典が読みづらい複雑な文章であったようで、訳者も相当に苦労されたようである。
原典に忠実であろうとしたがために、そうなったのであろうと思われるが、ある程度意訳して、読みやすいものにしていればよかったと思われる。
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