読書日記4月14日

中隆志

中隆志

「円安待望論の罠」日本経済新聞出版社。野口悠紀夫。
 超整理法で有名な著者だが、本職は経済学者である。
 この本は、円安がもたらす弊害と、円安を待望する風潮に警鐘を鳴らすものである。
 わかりにくいところは飛ばしてもいいので、円安がなぜだめなのか、これを読めば理解できる。
 結局のところ、円安というのは、自国の国家の貨幣価値が下がることであり、輸入する際のコストを上げ、国民に負担がのしかかってくる。
 試算では、円の価値はかつての1/2になっているということである。
 世界から日本に観光客が押し寄せるのは、円が安いからであり、結局、観光客がたくさん来たとしても、「安売り大バーゲン」をしている薄利多売の状態であって、国益を損なうのである。
 日本経済がどれほど破たんしているかが書かれており、過去に滅亡した国家が進んだ道と同じであるとして筆者は警告する。
 円安を待望するような政権に対する痛烈な批判の一冊である。
 これは読むべきである。

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