在りし日の小次郎
被害者:20代男性
事案の概要:被害者の方は、友人の運転する車に同乗していたところ、運転者が時速約91.9㎞超から時速約101㎞もの速度を出して運転したことで車が制御不能となり、車を道路右側の擁壁に衝突させ横転させるという事故により死亡された。
加害者は、刑事事件では過失を争うなどして無罪を主張し、上告中であった(その後確定)。
当職らは、相続人であられるご遺族から、損害賠償請求の示談交渉のご依頼を受けた。
方針:交通事故には慰謝料額等に一般的な基準が存するが、本件は事故態様、加害者の過失の悪質性及び事故後の加害者の対応の不誠実さ等において、通常の交通事故とは大きく事情が異なる事案であり、通常の事案を想定して定められた慰謝料の基準額によって評価できるものではないこと等を主張して、相手方保険会社と示談交渉を行った。
結果:一般的な死亡慰謝料基準額は2000万円~2200万円(赤い本平成27年)であったところ、本件では慰謝料を上記基準を上回る2500万円とすることができ、さらに逸失利益等においても150万円以上の増額をすることができた。
【コメント】
担当弁護士は中と紀でした。
ご遺族は訴訟を望んでおられなかったところ、示談で訴訟をした場合と近い内容での解決ができたものと考えております。
安易に保険会社からの示談提案にはんこをつかれることなく、当事務所にご相談されることをお勧めいたします。
ご遺族も訴訟をすることなく、亡くなられた被害者の方の無念さを慰謝料に反映させられたことについて、喜ばれておられた姿が印象に残っている事案です。