読書日記年間ベスト10その6

中隆志

中隆志

6位。
 「三四郎」夏目漱石。池澤夏樹個人編集日本文学全集第13巻。

 かなり前(大学生だったと思う)に読んだので筋を忘れていた三四郎であるが、45歳になり読み返してみると新しい読後感がある。
 悩みのない人間からすると、漱石の小説に出てくる人たちは何でこんなに悩んでいるのだろうと思うが、漱石がいたからこそ今の日本語の文章を書くことができるというその功績(司馬遼太郎による)と、やはりプロットというか、小説の主題と文章の読みやすさは群を抜いているし、不可思議な現象を書かずに日常の場面を切り取り、ここまでの小説を書くことができたという点で、やはり文豪であったという思いを痛切に感じた次第である。
 若い人には、漱石を読むようにとお題目のように言っているのだが、中々みな読んでいないようである。
 漱石の小説の作品は数も知れているので、是非、年末年始に1人でも多くの人に漱石を手にとって読んで欲しいと思うのである。
 私のお勧めは、「こころ」「行人」「彼岸過迄」「虞美人草」「三四郎」「それから」「門」「明暗(未完)」である。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

中隆志
専門家

中隆志(弁護士)

中隆志法律事務所

 マイベストプロを見られた新規相談の方は初回に限り30分5500円(消費税込)の相談料を無料にしています。依頼者に対して、連絡・報告・相談を密にすることがモットーです。お気軽にお問い合わせ下さい。

中隆志プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼