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「日本史の一級史料」光文社新書。山本博文。
同じ著者ばかりだが、それほどこの人の作品はいいのである。
史料の探し方なども書かれていて、史料から再現される歴史がどれだけ奥があるものかを気づかされる一冊である。
「雨天炎天」新潮文庫。村上春樹。
村上春樹の旅行記で、確か村上春樹が書いているのによると、雑誌社からお金を出してもらって紀行文を掲載したことがあるとされていたので(そういうのは嫌いだそうである)、これがそうなのかと思う。
けっこう危ない目に遭っており、もしトルコの辺境で撃たれでもしていたら、今の村上春樹の作家としての地位はなかったであろう。
「自衛の戦争だった昭和の大戦」WAC文庫。渡辺昭一。
筆者の歴史観で書かれる昭和の大戦だが、表題とは異なり、日本ばかりを擁護している訳でもない。
太平洋戦争がなぜ起こったのかという遠因・原因について書かれており、これを読んで今までの疑問が氷解した気がした。
軍部の馬鹿さ加減も書かれていて、史料にも基づいており、好著である。
「ギルドの系譜」(上)(下)竹書房文庫。ジェームズ・ロリンズ。
シグマフォースシリーズという科学とエンターテイメントが融合した小説であり、特急列車に乗っているように話が展開するが、科学的根拠に基づいており、非常に面白い。
今回の話は人間は不死になれるかという科学的な話に基づいている。
娯楽だけではなく、科学の勉強にもなる。
「司馬遼太郎短編全集(4)」文藝春秋。
司馬遼太郎の短編全集もこれで最終巻である(適当に後ろとか前のものを読んでいたので)。
最後に掲載されている「おお、大砲」という一遍が、徳川の終わり頃にどれだけ徳川時代が停滞していたかを知る意味で面白かった。