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四位。
「江戸お留守居役の日記」講談社学術文庫。山本博文。
同じ筆者のものばかりで恐縮だが、それほどにこの作品もいい。
発言一つから史料に基づくものであり、毛利家の支藩との確執や、幕府に伺いをたてる時の方法、旗本が果たしていた役割、老中の役割などが分かる。
後世では江戸お留守居役というのは吉原で芸妓をあげて酒を飲んでどんちゃん遊びをするだけの役柄となったようだが、江戸初期では、藩の運命を担うほどの重要な役割を果たしていたことが史料から分かるのである。
歴史好きであれば、こういう本を読まないといけないと痛感させられる好著であった。