寒波到来
「司馬遼太郎短編全集 8巻」文藝春秋。司馬遼太郎。
寝る前に少しずつ読んでいる司馬の短編全集の8巻。幕末の短編が多かった。沖田総司の恋という短編と英雄児という短編がよかった。
「杳子・妻隠」新潮文庫。吉井由吉
ピース又吉が選んだ文庫20冊のうちの1冊。
不安定な男女の機微を描いた作品で、こうした世界観の作品は読んだことがなかったので新鮮であった。
「薄っぺらいのに自信満々な人」日経プレミアシリーズ。榎木博明。
中身がなく薄っぺらいのになぜ自信満々なのか。その心理はどのようなものか。
心理学者の筆者がわかりやすく解説する。
自信がある人ほど自己評価が低かったりするということも書かれていて、大変参考になった。
これは必読の書。
「回転木馬のデッド・ヒート」講談社文庫。村上春樹。
村上春樹の初期の頃の作品で、聞いた話を小説にまとめたということである。
日常の断片が切り取られているので、まとまりはないが、読みやすく、村上春樹の世界に入りこむことができる。
「潜伏者」文春文庫。折原一。
北関東連続殺人事件をモチーフとした小説だが、途中で謎が解けた部分もあり、推理小説としては読者にすべての情報を与えていないのに結末に進むというところがあり、その点が問題であるが、推理小説と考えなければよいのかもしれない。